第746号 都知事選へ鳥越氏擁立

2016年7月16日 (土) ─

 14日、舛添前知事の辞職に伴う東京都知事選挙(31日投開票)が告示され、鳥越俊太郎氏が民進党など4党が支援する野党統一候補として立候補しました。

◆野党結集の枠組みを継続
 先の参院選では、安倍政権への評価(マルかバツか)を有権者が明確に示せるよう、1人区を中心に野党勢力が結集して、野党統一候補を擁立しました。

 結果、前回2013年の参院選では1人区で野党対与党が2勝29敗だったのに対し、今回は11勝21敗と一定の成果を上げました。

 統一候補は多くの選挙区で僅差で勝利しています。仮に各野党がバラバラに候補を立てていたならば、敗北していた可能性があると考えると、政権への批判票の分散を防ぎ、明確な1つの選択肢を提示できたという点で、統一候補の擁立は成功したと言えます。

 これまでの東京都知事選挙では、野党各党がそれぞれ別々の候補を推薦・支援する一方で、与党は候補者を一本化し、勝利するという構図が続いてきました。

 しかし今回は、参院選における野党結集の流れを受け、民進党をはじめとする野党4党がジャーナリストの鳥越俊太郎氏の擁立を決め、逆に与党側が、自民党都連の支援を受ける増田氏と、独自に立候補を表明した小池氏との間で分裂する事態となっています。

◆都知事選の争点は
 今回の都知事選挙は、言うまでもなく、猪瀬氏、舛添氏と自民党が推した知事が2代続けて「政治とカネ」の問題で辞職したことに端を発しています。したがって、新知事には何よりもその姿勢、とりわけ金銭問題にクリーンなことが求められます。

 そして、4年後に迫った東京オリンピックの開催都市の首長として、開催費用の増大、インフラ整備などの噴出する難題に対応する胆力が必要となります。

 また、都内では待機児童問題が特に深刻である一方、少子高齢化が進み、介護等の問題も深刻化しています。こうした生活に密着した問題についても、鳥越氏が具体的な政策を示し、わかりやすく伝えてくれることを期待します。

◆政局を動かす可能性
 参院選では与党が過半数を獲得し、その他の改憲勢力を合わせると、憲法改正の発議に必要な3分の2の議席を確保しました。安倍総理は、選挙後にさっそく憲法改正に言及するなど、強引に自らの好む政策を進めようとしています。
 今回の都知事選挙で野党統一候補の鳥越氏が勝利すれば、首都に反政権の首長が誕生するとともに、野党共闘の枠組みや、与党候補分裂という経緯などから、政権を揺るがす糸口となる可能性があります。その意味では、参院選に続き負けられない戦いです。
 参院選の東京選挙区では、6議席のうち、民進党2名を含む3名の野党候補が当選し、得票数の合計は、与党系当選者とほぼ互角でした。
 今回も厳しい戦いとなるのは間違いありませんが、他の野党系有力候補が出馬をとりやめ、候補を一本化できたことにより、勝機は十分に出てきました。私も参院選に続いて支援を行って参ります。(了)

 

スタッフ日記「ちょっと行き当たりばったり」
 まあなんとかなるやろ、と根本的に思っているのか、自分は常に事前準備が甘く、結局いつも現場で行き当たりばったりになってしまいます。

 学生のころでしょうか。横浜にいる友人のところに遊びに行きました。中華街で朝方までお酒を飲み、友人と別れた私は奈良への帰路に付くため最寄りのJRの駅へ向かいました。

 駅の券売機を見上げ、関西までどのくらいかかるんだろう?と酔った頭で考えながら財布の中をのぞくと、アッと驚いた事に私の所持金では箱根を超すこともできません。

 なんも考えずあほみたいにお酒をのんで散々美味しいものをバカバカ食べていた自分を呪いながらいろいろ考えた挙句、しょうがないので私は駅からバスに乗り込み、最寄りの東名高速のインタ-の近くまで行きました。

 高速のインターの階段を上がり、料金所までくると、東京の方からドンドン車が西へ走っていきます。

 丁度良いことに岸和田ナンバーの車が東から走ってきてスッと料金所の前で止まりました。近づいて窓をコンコンと叩き、関西まで乗せてほしいと頼むと作業着の気さくな関西のオッチャン風の男性が「ええよ!」と一言。結局道中そのおじさんに昼ご飯をご馳走になったり、よもやま話をしながら帰ってきました。

 今でもそんな行き当たりばったりの癖が出て、周囲に迷惑を掛けてしまうことがあります。

 仕事は段取りが一番大切といいます。どんなことにも先手先手で手を打ち、物事に臨むことができる…そんな大人になりたいと思ってはいますが、なかなかできません。(チュウ)

第746号 都知事選へ鳥越氏擁立