第630号 脱金権政治を賭けた戦い 

2014年3月15日 (土) ─

 11日、東日本大震災から3年を迎えました。民主党政権で決定した復興予算は、2015年度までに25兆円の財源が確保され、一定のインフラ整備は始まっていますが、被災者の生活は全く変わっていません。新たな職業や生活基盤の整備はまだまだ進んでいません。原発事故も今もって解決していません。安倍政権にはそういった現実にしっかり目を向け、被災者に寄り添った復興政策を進めてもらいたいと思います。私も野党の立場から、引き続きできる限りの努力をして参ります。

◆衆院鹿児島2区補選 
 一方、医療法人「徳洲会グループ」の選挙違反事件を受けた徳田毅氏の議員辞職に伴う衆院鹿児島2区補選(4月15日告示、27日投開票)が行われることが決まりました。私にとっては、昨年9月に党選挙対策委員長に就任して以来、初の国政選挙となります。民主党は打越明司前衆院議員の推薦を決定しました。野党第一党の選対委員長として、野党全体が一丸となって自民党の議席を奪うことができるように取り組みを進めていきます。 

 これに対し、自民党は金子万寿夫県議の公認を決定したようです。しかし、ここで、今回の選挙がなぜ行われることになったのか、その原点に立ち返って考える必要があります。 

 なぜ補欠選挙が行われるのか。言うなれば、自民党議員だった徳田氏の陣営が議席を金で買うかのような行為を行ったからです。有権者からは、所属議員の親族がこれだけの事件を起こしたのだから、公党として候補者の擁立を見送るが筋だ、との声も出ています。実際、私は昨年9月から幾度か鹿児島に入っていますが、自民党員からも「今回は候補者擁立を見送るべきだ」という声を何度も耳にしました。 

 それでも何の臆面もなく公認候補を送り出してくること自体が、自民党の体質を表しています。先日開かれた金子氏の出馬会見でも、事件についての謝罪の言葉はありませんでした。

◆真の争点は「脱金権政治」  
 自民党の石破幹事長や安倍首相は今回の選挙について、消費税引き上げ後の政権の信任を問う選挙、安倍内閣の政権運営に対する信任投票だと述べています。しかし、これは争点隠しに他なりません。 

 民主主義を根底から否定するような金権政治、悪しき政治文化を断ち切るか否か。今回の鹿児島2区補選は、これが問わる選挙です。西郷隆盛や大久保利通ら明治維新の傑物を生み出した鹿児島の誇り、いわば「鹿児島プライド」を取り戻す戦いです。 

 民主党以外の野党も、自民党の議席を奪還し、悪しき政治文化に楔(くさび)を打ち込むという思いは同じはずです。野党連携に向け、あらゆる可能性を排除しない。勝つために、そして、まっとうな政治を取り戻すために、党選対委員長として全身全霊で取り組みます。 

 この選挙で自民党の議席獲得を許せば、不十分な消費増税対策や、集団的自衛権行使を閣議決定のみで容認するなど安倍政権の専横が「信任された」となりかねません。安倍政権に白紙委任は与えない。争点をごまかされないように有権者に強く訴えていきます。(了)

 

スタッフ日記「東京散策」 
 先日用事で東京に来て、時間がだいぶ余ったので、そのまま散策をしてみました。 

 私は自転車で遠くへ出かけること自体はよくあるのですが、さすがに自宅のある横浜から東京まで行くことはありません。そのため東京の景色というものを普段あまり見る機会もありませんでした。 

 そんな私にとってほぼ初めてとなる東京での散歩は新鮮な体験でした。特に印象深かったのは神保町にて古本屋の通りを通り、皇居でランナーとすれ違い、進んだ先で出遭ったとても迫力のある建物(というより門)です。 

 ちょうどすぐ近くの交差点に「学習院初等科前」と記されていたため、てっきり学習院の初等科だと思って帰途に着いたのですが、ネットで調べてみると、どうやらそれが赤坂迎賓館だったらしい、という事がわかりました。 

 赤坂迎賓館はもともと明治時代に東宮御所として建てられた建物で、現在は外国の賓客をおもてなしするのに使われています。国宝にも指定されていますが、手続をすれば、見学も可能なのだそうです。詳細は内閣府のホームページで5月頃に告知されるそうなので、私も応募してみたいと思います! 

 私が歩いたのは東京のうちのごく一部に過ぎませんが、それだけでもこんな発見がありました。 

 何よりいい天気の中、時間を忘れて歩くのは気持ちがよいものです。近頃は春に向かって寒さが和らいできているので今度また別の場所を散歩しようと思います。(ハムの人)

第630号 脱金権政治を賭けた戦い