第590号 「提案型」の国会質疑
16日、消費税転嫁対策法案に関する質疑に立ちました。
◆法案の問題点
消費税転嫁対策法案は、民主政権時に準備していた法案がベースとなっており、消費税率引き上げ時に、大手販売店が納入業者に対して買いたたきを行うこと等を規制するものです。
立場の弱い中小の納入業者等に消費増税のしわ寄せがいかないよう、買いたたき等を規制すること自体は当然必要な措置です。しかし、自民党政権下で新たに加えられた「消費税還元セールの禁止」については、問題が多いと考えます。
法案では、「消費税は頂きません」といった直接的な表現だけでなく、「消費税相当分値引きします」や「消費税相当分、ポイントを付与します」などの表示も禁止対象としています。また、当初、政府は、「3%値下げ」等の消費税の文字が入っていない表示や「春の生活応援セール」等も場合によっては規制され得ることを示唆していました。
消費税還元セールについては、97年の消費税5%への引き上げ後、消費が冷え込む中、98年11月に大手スーパーが一斉に行い、売上高が前年同期比3~6割増と大幅な伸びを示した実例があります。消費税引き上げに伴い、小売店としては、売り上げ減を防ぐために必死に販売促進を考えるのは当然です。それだけに、政府としては、ガイドライン等ならまだしも、法律を用いてセール手法を禁止することには慎重であるべきです。
◆消費税還元セール禁止の趣旨
消費税還元セールを禁止する趣旨は、政府答弁によると、(1)消費者に消費税を負担していないかのような誤認を生じさせるおそれ、(2)大手スーパー周辺の商店街が追従して値引きをせざるを得なくなるおそれ、(3)納入業者に対する買いたたきを誘発するおそれ、を防止するためとの説明がされています。
しかし、上記(2)(3)については、98年に消費税還元セールが行われた際、周辺の商店街の売上が下がった、あるいは、納入業者への買いたたきが行われ納入業者の売上が下がった等のデータはなく、政府は根拠なきまま推測の上で規制を行なおうとしています。また、実際、商店街を歩いて意見を聞いてみると、法律によってセール手法を禁止することについては否定的な意見が多く聞かれます。
これまでの政府の説明を整理すると、消費税還元セールを禁止する趣旨は、上記(1)の「消費者に誤認を生じさせるおそれ」のみということになります。
◆法案の修正提言
本来自由であるべき企業の営業活動を縛る以上、規制は、可能な限り必要最小限のものであるべきです。
今回の私の質疑では、法案の趣旨と規制との関係や、規制の必要性・合理性を基礎づける客観的事実の有無を一つ一つ確認した上で、規制を限定するための法案修正を提言しました。具体的には、「3%値引きセール」等、消費税との関連性が明らかでない場合、さらに、消費者に消費税を負担していないと誤認させない場合は、規制対象とはならない旨の修正です。
提案型の質問が功を奏し、法案は、17日、上記提言を一定程度盛り込む形で修正の上、衆院本会議で可決され参議院に送られました。(了)
スタッフ日記「水上のGW」
編集番長ことシズちゃんから、「つまらん!お前の話はつまらん!」という大滝秀治さん的駄目出しを喰らってしまわぬよう、張り切って書きたいと思います。
去るGW、子どもをどこに連れていこうか悩んでいました。どこに行っても混雑必至。かといって、「非日常」的な場所に連れて行かねば、子どもも学校で話題を欠くという憂き目にあうであろう…。
そんな時、閃きました。新幹線のCMみたいに。「そうだ、“清水公園”に、行こう!」 清水公園とは、醤油で有名な千葉県野田市にある、巨大迷路あり、水上アスレチックあり、キャンプ場あり、で僕たち千葉県民御用達の、ちょっぴり醤油の香の漂うワンダーランドなのです。
息子の希望で選んだのは、水上アスレチック。丸太やいかだを渡り、一歩間違えると、緑色の池の中のカメやコイとお戯れになれるという素敵な設定です。さあ、レッツゴー!
しかし、待ち構えていたのは丸太の上の渋滞。混雑しすぎです。「風雲たけし城」のようにバレーボールは飛んできませんが、バランスを崩すと緑の水の中。結構大変です。
とそこに、代議士から社会保障改革のリサーチ依頼メールが!
さあ大変。スマートフォンで官邸の会議の議事録を洗い出しながら、カメとコイを横目に、水上アスレチックを息子とともに1つひとつこなしていくことに。
息子が2回も水に落ち、ずぶ濡れになる中、僕は無事水没することなく無傷で帰還するとともに、リサーチを終えたのでした。メデタシメデタシ。(ホーリー)