第567号 衆議院解散決定 

2012年11月17日 (土) ─

 14日15時、9月の党首選後初の野田総理と自民党安倍総裁の党首討論が始まりました。

◆波乱の党首討論
 冒頭より安倍総裁は、「近いうちに解散する」とした野田総理と谷垣前総裁との約束履行を迫りました。一方、野田総理は自らの約束は絶対守るとして、そのための条件として掲げてきた、特例公債法案の成立と、違憲違法状態となる一票の格差是正及び増税を国民に求めるうえで不可欠な、国会議員自らが身を切る改革、つまり定数削減の確実な実施を改めて野党第一党の党首である安倍総裁に求めました。そして、「それを約束をして頂ければ、今日、近い将来を具体的に提示したい」と述べました。 

 私は、前国会から引き続き「党首討論」と称される、国家基本政策委員会の理事を務めています。今国会より党首討論の参加党首に生活の小沢一郎党首が加わり、自民、生活、公明の持ち時間はそれぞれ25分、10分、10分と短くなり、込み入った議論ができないのではないかと思っていました。しかし、この短い討論時間で、逆に野田総理は「うそつき」を連発する安倍総裁に迫ったのでした。 

 自民党が定数削減を先延ばししてきたことに対する挑戦状とも言える野田総理の問いかけはさらに続き、安倍総裁に「ここで国民の皆さんに約束をして欲しい。定数削減は、来年の通常国会で必ずやり遂げる、それまでの間は議員歳費を削減すると。このご決断を頂けば、私は今週末の16日に解散をしても良いと思っている」と言い放ちました。一瞬、予算委員会でもおなじみの衆議院第一委員室はどよめき、各党議員やマスコミでごった返す委員会室は緊張感に包まれました。ただ、残念ながらその後の討論で安倍総裁から野田総理の問いかけに対する明確な回答はなされませんでした。 

 それでも一国の総理が国会の党首討論の場で発した「16日解散」の言葉は瞬く間に全国を駆け巡りもはやいかなる事情があろうと止まりません。一気に政局は解散へ向かいました。

◆情熱正義
 党首討論直後に緊急で執行部が幹事長室に集まり協議を行いましたが、みな一様に突然耳にした「明後日解散」に緊張の色は隠せませんでした。しかし、国民生活のため、国益のために国会議員自らが身を切る改革を実行することを前提に、トップが即座の解散を判断したのですから、それに応じた対応をするしかありません。マニフェスト作成も佳境に入った所でしたが、臨戦態勢に切り替えねばなりません。私も覚悟を決めて、マニフェスト作業チーム座長として全力で取り組む以外にありません。今週末は先週スタートした「政策進捗報告会」の埼玉・広島会場のスポークスパーソンとしての仕事があります。解散後では、広く国民の皆さんの声を聞き、かつ私たちの成果と実績についてもお伝えしたいと思っています。 

 3年ぶりの総選挙となれば、それこそ戦後の長きにわたって澱みのように溜まってしまった自民党時代の負の遺産と向き合い闘ってきたこの政権期間の総決算として、信を問いたいと思っています。一歩一歩諦めず、改革の志で前に進めてきたという自負をち、「情熱正義」で臨んで参ります。(了)

 

スタッフ日記「掌」
 以前、祖父から『その人の人生は掌を見れば判る』と聞かされたことがありました。幼い頃から土木業の仕事をしていた祖父の手は大きくてゴツゴツしていたのを覚えています。 

 そんな祖父が私の手を強く握りしめ確かめるように残した言葉があります。『お前の手は親指がしっかりして良い手だ。手の甲も広い、立派だぞ。』そう褒められて大変喜んだ記憶があります。 

 私も就職し、社会人として日々を送っているのですが、この時期になると改めて手を見ることが多くなります。その理由は私にとって悩みのひとつでもある、手汗、これがあるからです。 

 幼い頃から緊張した時や、何か集中しなければいけない場面では決まって手元が極度に潤ってしまいます。例えば、子供の頃、作文を読んだ後はいつも手の形に紙がしわしわになっていました。 

 今でも毎週のまぶちニュースの印刷作業をする際にはゴム手袋をするのが恒例となっています。汗が出ないようにと考えれば考えるほど、手元が…。 

 代議士はゴツゴツとして小さいのに、みなぎるバイタリティを感じられる手をしています。事務所での就職を決意し、代議士と握手した時に僕の掌が洪水状態だったことは言うまでもありません。 

 事務所のスタッフとなり半年が過ぎましたが、立派な掌になっているのだろうか?そう考えながら、この手で何ができるのか額にも手にも汗をかいて日々探してゆきたい思います。(特命係長)

第567号 衆議院解散決定