ギューッてして!
寒さも厳しくなる中、いつもと変わらず朝の街頭演説。
年明けて、普段、一度もバッティングしたことも、街頭に立ってるのも見たことのない市議・県議・新人予定候補者の方達との遭遇が増えた。
今日も、駅で被って、隣の駅にドタバタと移動。
そんな中、ようやく落ち着いてマイクを持って話していると、幼い子を連れたお母さんが近づいて来られた。
「声が聞こえたので、早起きして、行くって言うものですから…」とお母さんが手を繋いでいる幼女を優しく見つめる。
いつも、手を振ってくれるチビちゃんね。
しゃがんで、「いつも、ありがとね、ハイ!」、と小さな手にビラを渡す。
お名前聞いて良いですか?と訊ねると、Yです!と、元気に答えてくれた。
すると、大きく両手を広げて、「ギューッてして!」
さすがに、エッ?!と、思ってお母さんを見上げると、ニッコリと微笑んでくださった。
うん喜んで、と心でつぶやきながら、Yちゃんをギューッと抱きしめる。
そういえば、ウチの子どもたちも、小さい頃は、皆、こうしてあげてたな。今じゃ、ギューッなんてとんでもない、口もきいてくれないどころか、「わ、キモ!」って返されてるわ、とひとり頭の中で6人の子どもの顔を思い浮かべ、苦笑い。
「この子先生のこと、大好きなんです!」とお母さんから言われ、こうして小さなお子さんに応援されるのは本当にうれしい限りです、と少々、照れながら応えた。
毎日のように各々順番に、ギューッとしてた我が家の子どもたちも、いつの間にか、そんなことあった!?ってな顔をして仕事に大学に、と追われている。
でも、親は永遠に、こうした子どもの小さい頃のことを宝物のように大事に記憶の底にしまって生きている。そんなことあったっけ!?と真顔で問われても…。
Yちゃんに、小さな身体から大きなエールをもらって、朝の寒さも吹っ飛んだ。
君も、大きくなったら、そんなことあったかしら?!って、その時のまぶちのおじいさんに言うかもしれないけど、おじさんは決して忘れない(笑)。