第744号 舛添都知事辞任
15日、政治資金の公私混同疑惑などが問題となっていた舛添要一東京都知事が、都議会議長に辞職願を提出し、都議会本会議で同意されました。
◆繰り返される「政治とカネ」
今回指摘されているのは、リゾートホテルに家族で宿泊した費用や、高額の美術品を大量に購入した費用など、本来ならば自分の財布から支払うべき費用を政治資金から支出していた疑惑、それから、別荘に向かう際に都の公用車を私的に利用した問題などです。
事例はさまざまですが、いずれも私的な費用を公的費用で賄っている点で本質的には変わりがありません。これまで幾度となく繰り返されてきた「政治とカネ」の問題です。
これにより、猪瀬氏、舛添氏と自民党の支援・推薦を受けて当選した都知事が2 代続けて「政治とカネ」の問題により辞職に追い込まれることになりました。
また、国政でも、不起訴となったものの、甘利前経済再生担当大臣やその秘書が、不正な口利きの見返りに多額の現金を受け取っていた疑惑や、小渕優子元経済産業大臣の政治資金不正処理疑惑などがくすぶり、いつまでたっても「政治とカネ」をめぐる政治家の不祥事は後をたちません。
◆問題の本質に目を背けるな
こうした「政治とカネ」の問題が繰り返されるのは、適法/違法がはっきりしない「グレーゾーン」が広く存在する政治資金規正法の不備に加え、政治家自身の「カネ」に対する姿勢にも大きな原因があります。
自民党を中心とする多くの政治家は、「政治とカネ」の問題が起こるたびに、政治家個人や秘書など“個人のせい”にして、トカゲのしっぽ切りに終始し、根本的な制度の改正に目を背けてきました。
今回の舛添都知事の疑惑についても、舛添氏を推薦した都議会の自民党は、真っ先に知事に説明を求めて真実を明らかにし、それが不十分ならば、調査権限のある「百条委員会」を設置するなどの措置を速やかにとるべきでした。
しかし、それを行わず、自民党が当初、舛添都知事をかばう姿勢を取ったため、現在、真相の解明がうやむやになったまま、辞職によって幕引きが図られようとしています。
また、舛添氏はそもそも安倍総理が主導して推薦した知事であることを考えると、総理にもその責任の一端はあると言えます。
◆「政治とカネ」が争点に
今回の辞任劇により、目前に迫った参院選、そしてその後の都知事選挙では、「政治とカネ」の問題に対する各党、各候補者の姿勢が、改めて争点として浮上することになります。各候補者は、自らの「政治とカネ」の問題についての考えと姿勢を有権者に説明し、有権者の疑問に応えなくてはなりません。
私はこれまで企業団体献金を1円たりとも受け取らず、政治活動を行ってきました。それは既得権を打破し、暮らしを守る政治を実践するには、まず政治家自身が自らに厳しく清廉でなればならないからです。
「政治とカネ」の癒着を断つ。政治家としてのライフワークの1つとして、引き続き全力で取り組んで参ります。(了)
スタッフ日記「うちあ~げ~花火~!」
郷里の宮城県女川町では7月にみなと祭りがあり、毎年湾一面に広がる海上花火大会がとても楽しみでした。商工会の人の「次は○○会社提供の~」というぎこちない花火案内のアナンスがやけに懐かしく思い出されます。
女川は震災後、港が使えないことから、まだ祭りも花火大会も復活していません。そして東京にいると、花火大会に行くのは一苦労だし、大勢の人をかき分けて見る気にもなれないので、いつしか花火を見に行くことがなくなっていました。しかし2年前の夏、神宮球場にナイターを見に行った時、試合途中で打ち上げられた花火に息子がびっくりした顔をしたのに気がつきました。そうだ、この子は間近で打ち上げ花火を見たことがなかった!日本の夏の風物詩でもあるのになんて可哀そうなことだ!と猛省し、急きょ近場の花火大会を検索して、熱海の海上花火大会に行きました。
神宮とは比べものにならない大輪の打ち上げ花火に息子は大喜び。私も久しぶりの海上花火に、懐かしさと感動が蘇りました。
「やっぱり花火大会いいよね~」と話していたら、秘書仲間が、「僕、花火鑑賞士の資格を持ってるんですよ」と言うのです。そんな資格あるの? スゴッ!ということで調べてみると、花火を知的に、かつ楽しく鑑賞するための技術向上と花火文化の普及が目的で、花火の歴史、打ち上げ法、種類や、各地の鑑賞ポイントは?などの認定試験があるそうで、日本の花火をこよなく愛する人たちが集まっているのだとか。
もうすぐ夏。日本人らしく、知的に?かつ楽しく!玉屋~、鍵屋~、と叫びたい!(チョロ)