第718号 民主・維新統一会派結成へ
11日、民主党と維新の党は、来年1月4日からの通常国会で統一会派を結成する方針で正式合意しました。実現すれば、衆院92人、参院64人の勢力となり、無所属議員も加わればさらに増える可能性があります。
◆両党の基本合意
統一会派とは、国会内の委員会活動などで一体的に行動するグループのことを指します。
民主と維新それぞれの党は個別に存続し、政策決定は各党が行いますが、その調整は両党間に設置する政策調整会議で行います。また、国政選挙では、両党の幹事長と選挙対策委員長で調整会議を組織し、候補者調整などの協力体制を構築します。
今後、両党が結集も視野に、中央だけではなく、地方組織も含めた強い信頼関係を築く必要があるのは当然ですが、政策や理念を共有する幅広い野党勢力の結集のためには、各党・各会派への呼びかけも行わなくてはなりません。
政策面では、以下の5点を柱とする「基本的政策合意」をもとに議論を進めていきます。
①外交・防衛
安保法制をいったん白紙化し、我が国周辺の情勢に対応できる新しい法案を提出する
②経済
新規参入の障害となっている規制を改革、新陳代謝を促して起業の倍増を目標とする
同一労働同一賃金と長時間労働規制を実現する
③環境
原発再稼働に関して国の責任を明確化し、2030年代原発稼働ゼロを実現するため、省エネの徹底、小規模分散電源や自然エネルギーへのシフトを推進
④地方自治
道州制への移行を目指して国の出先機関をゼロベースで整理
税源移譲や国庫補助金の一括交付金化、地方交付税制度の見直しを含め、地方財政制度を見直す
⑤身を切る改革
国民との約束である議員定数の削減を断行
企業団体献金禁止と個人献金促進を定める法律の制定を図る
いずれも現政権下では実現が難しい政策であり、来たるべき選挙における与野党の対立軸となるものです。
◆野党結集のために
現在、与党連立政権は、選挙においても強固な協力体制を取っています。これに対し、ただでさえ少数派の野党が、各党バラバラの主張をし、候補者を乱立させていては政権交代は望めません。その意味で、今回の統一会派結成を、野党結集へ向けた第一歩として位置付ける必要があります。
一方で、民主党政権の反省点として、特定の政策に反対するグループが党を離れて分裂して、政権の体力を奪い、国民を失望させてしまったことが挙げられます。野党結集が同様の失敗を繰り返さないためには、基本理念の共有と、合意形成・調整プロセスなど組織ガバナンスの強化が必須です。
3年前の下野のあと、私は党の責任者として民主党政権失敗の徹底的な検証を行いました。そこで得られた経験と真摯な反省のもと、理念を共有し、対立を乗り越える術を持った新たな勢力をつくるべく、引き続き全力で取り組んで参ります。(了)
スタッフ日記 「スーパーエルニーニョ現象」
12月なのに今朝の気温は8度、日中は20度近くまで上がるとの予報。
この暖かさのおかげで、朝の駅頭でのまぶちニュース配布活動はコートいらず。例年なら今頃はグランドコートをはおり、寒さに震えながら配っている時期です。
テレビでは、この暖かさのせいで大根や白菜など冬の野菜が大きくなりすぎて出荷ができないというニュースが報じられていました。また、スキー場に雪が積もらなくてオープンができない、この時期なのに洋服の売れ筋が薄手のカーディガン、などと聞くと、どうやらこの暖かさは経済にも大きな影響を与えそうです。
代議士は先日、日本の国会議員団の一員としてパリで開かれたCOP21の議員会議に出席しました。
地球温暖化対策は、いま待ったなしの重要な課題です。代議士はそこで原発に依存しない安全でクリーンな再生可能なエネルギーの導入促進や、省エネにより温室効果ガスの削減を図るべきと訴えてきました。18日には国会で環境委員会の閉会中審査で質疑に立ち、政府の姿勢をただします。
この週末からは、一級の寒波が流れ込み、大きく冷え込むとの予報が出されています。奈良では、春日大社のおん祭りの時期になるとそろそろ雪が降る季節となります。
エルニーニョの年は総じて暖冬ではありますが、寒暖の差が大きく大雪となる可能性も高いといわれています。またその差に体がついていけず、体調を崩している人が多いようにも思います。
皆さまも体調に気を付けてよいお年をお迎えください。(スギ)