第521号 2012年 年頭所感
新年あけましておめでとうございます。昨年は多難な年ではありましたが、皆様におかれましてはいかがだったでしょうか。年新たに飛躍に向けてより一層のご活躍を心から祈念申し上げます。昨年は1月には内閣改造による国交大臣退任と同時に党役員として広報委員長就任、2か月後には東日本大震災発災により党災害対策本部副本部長として活動するも2週間後には、突然の内閣総理大臣補佐官任命で福島第一原発事故収束対応を命ぜられ、3か月間の事故収束に当たってまいりました。その間、放射性物質による汚染拡大防止策を講じ、国会議員としては唯一4号機原子炉建屋に入り作業の指揮にあたってきました。6月には内閣改造に伴い退官しましたが、以来夏の代表選挙に向けて当選三回、一切の派閥グループに属さないながらも推薦人の20名を確保し、総理大臣を選ぶ選挙に候補者として挑戦いたしました。敗れはしましたが、大きな経験ができたと思っています。そしてその後は無役として、全国を飛び回りながらあらためて国民の声に耳を傾け、国民目線に立った本来の民主党の目指す政治の原点に返ろうと邁進しております。
昨年の最大の出来事は何と言っても、東日本大震災でした。震災と原発事故という大きな二つの課題を抱え、復旧復興の推進と今もまだ事態は継続中の原発事故の収束に全力を挙げなければなりません。我が国は未曽有の被害を受けたわけではありましたが、一方で大震災の中でも失うことのなかった混乱の中での秩序と礼節、悲劇に直面しながらの冷静さと自己犠牲の姿に、国際社会から驚嘆と称賛の声も多く寄せられました。悲惨な出来事ではありましたが、あらためて私たちは、こうした危機に直面しながらも人としての尊厳と、人々が共に生きていくことの絆と地域への深い愛情を失うことのない国民であることを自覚し、誇りを持って受け止めることができた瞬間でもあったと思います。
政治の課題は山積みです。負担と給付の関係にもようやく政治の責任として手が付けられようとしています。一方で、国民生活が第一の政治とは、まず何よりも日々の暮らしの安心を確保する施策が最も優先されることを示してきたものでもあります。あらためて私たち民主党の掲げる理念と、行き詰った政策課題の対処について優先順位と現実的な理解を求める手立てが問われる年になるのだと思います。私は、どんな困難が立ちはだかろうとも、意を尽くして言葉を尽くして事に当たれば必ず乗り越えられると信じています。力でねじ伏せるのではなく、またごまかすのでも、放置しておくのでもなく、堂々と立ち向かうことこそ、ものごとの解決の糸口につながると信じています。
今年は、私自身においては雌伏の時であると思っています。さらなる跳躍のためのかがみこみの時であり、さらなる発信のための充電の時でもあります。そして、先ほども述べたように世界中の国々の人々が称賛した高い精神性の下に、全力で邁進してまいりたいと思います。「静かなる勇気」もって臨んでまいります。(了)
まぶち@国会「勉強会」
勉強会とは文字通り、議員がその時々の取り上げるべき政策課題や、問題提起をすべき事柄について意見交換をし、勉強する会合のことを言います。同じ党の中だけで結成されることもあれば、環境や教育、厚生労働関連等を中心に超党派で結成されることもあります。似たようなものに議員連盟(議連)がありますが、こちらは、政策だけではなく、特定の団体の活動を推進するものや、スポーツやお酒など議員の個人的な趣味を共有するサークル的な意味合いを持つものも存在します。
私は代表選後「原子力バックエンド問題勉強会」「円高・欧州危機等対応研究会」と2つの勉強会を立ち上げ、年明けには「都市戦略研究会」を立ち上げる予定です。旧自民党政権下では勉強会から派閥が形成される事が多かった上、混沌とした政治状況の中、議員が集まって何かをするということで、派閥やグループと関連付けての報道が目立ちますが、これらの問題はこれからの日本を考える上で重要な問題です。本質とはかけ離れた議論に惑わされることなく、しっかり考えて参ります。
スタッフ日記
あの日、高層ビルの36階で打合せをしていました。
揺れるというより、円運動、廻る風景。ドタンバタン、鉄扉の不気味な作動音、館内アナウンス、携帯電話で話す声、ワンセグのテレビ実況。やがて眼下に火事が数か所見えました。エレベーターも動いておらず、非常階段で1階まで降りました。
通常はシャトルバスを利用して向かうところですが、歩くしかなく、予約を15分過ぎて歯医者に到着。余震の中、治療終了。
電車が動いてないことも判明し、少し考えた後、歩きやすい靴を買いに行きました。
沢山の人が結構楽しそうに歩く中、3時間かけて家に戻ると、スピーカーが傾き、上に載せていた6キロの鉄アレイが床に大きなへこみを作っていました。左右共に。
取りたい相手の誰とも連絡の取れない夜でした。
きっとこれからも何でも起きるし、必ずしも準備できていると限らない。
重要度も、優先順位もめまぐるしく変わるライフ!っ。
現実にひるまず、今年もしぶとく淡々と。(pop)