第495号 総理補佐官退任

2011年7月2日 (土) ─

 27日、総理補佐官を退任いたしました。震災発災後2週間を過ぎた3月26日、突然の総理からの官邸への呼び出しにより、急きょ党役員辞任、補佐官就任となりました。「原発が危ない」との政府の認識を知り、大臣退任後2ヵ月で政権に戻ることに若干のためらいはありましたが、「この人類の危機に、傍観者ではいられない!」との覚悟のもと就任を受諾し、事故収束に全力を傾けてきた94日間でした。この間、統合本部(後に対策室に改称)に連日詰め、東電、経産省保安院、エネ庁、官邸、関係省庁との調整、対策検討に明け暮れることになりました。黒子に徹する!の決意のもと取り組んできた、収束のための最大のポイントである中長期対策が道半ばとなったことは残念でなりませんが、人事として気持ちの整理をつけました。政権交代以降、初めて政府でもない党役員でもない無役となりましたが、一議員としての自由な発信を行っていきたいと思います。

◆退任の理由
 総理からは27日に電話で経産副大臣の就任を要請されました。しかし、私にはそれをお受けすることができない2つの理由がありました。

 1つは、先述の「傍観者ではいられない」との決意のもと、補佐官となって事態収束にあたってきたのです。原発事故対応一点が私の使命であって、経産省の所管政策全般を取り仕切る役割をお受けするわけにはいかないというのが私の想いでもありました。菅政権で閣僚を務め、辞した者が、2ヵ月もたたないうちに再び参画するという異例の人事をお受けしたのも、危機対応という大義によるものでした。正直、この大義以外に菅政権で私が為し得ることはないと思ってきました。

 2つ目は現在の経済産業省の原子力政策を容認、追認できないということです。原子力に対する国民の信頼が失われている今、その稼働には徹底的な安全確保が不可欠です。にもかかわらず経産省は今までと何ら変わらない体制で判断された基準により安全宣言し、自治体への再開要請を行いました。

 また、発災後の混迷は「法に基づいた責任と権限」によって行使されるという組織の原則を無視した結果の機能不全だったと思っています。その反省もなく、状態を放置した結果、最も求められるスピーディーで柔軟な対応がなされない状況が今も続いています。こうした状況を、政務三役の一員となって追認することは私にはできません、とはっきり申し上げたところ、「ならば降りてもらう」との総理のお言葉があり、それに従ったということです。

◆今後の役割
 7月4日の中長期対策チーム会合の引継ぎで、私の役割は終了いたします。放射性物質の飛散を抑制する飛散防止剤のサイト全域への散布、原子炉建屋からの排気を抑制するカバリング工事、余震対策のための崩壊しかかった燃料プールの補強工事、最悪の事態を想定したスラリー注入対策の準備実施、地下水汚染の拡大防止のための地中深くまでの遮水壁の構築決定など、私なりに成果を上げることができたと思っています。今後は久しぶりの無役の一議員として、原子力政策のみならず、この国の危機管理が求められているすべてについて、誰に憚ることなく発信を行って参りたいと思います。(了)

 

スタッフ日記「梅ジュース」 
 梅雨だというのに雨が少なく真夏のような暑さが連日続いています。

 昨年も猛暑続きでしたが、どうやら今年の夏も昨年以上に暑くなる気配がします。

 電力の消費が大きくなる夏に向けて、節電やエコを呼び掛けるニュースやイベントが多くなってきました。今年は我が家でも「無駄な電気をつけない」「冷房の温度設定を上げ扇風機を活用する」など節電を心がける意識を持つことが大切だと感じました。

 主婦である私は特に夏の料理作りに一工夫しています。煮物を作る時は、5分ほどガスで炊き、鍋ごと新聞や毛布でくるみます。じっくりと味がしみ込み美味しいうえにガス代の節約にもなります。

 そして、暑い夏を乗り切るために、この季節「梅ジュース」を作ります。作ったジュースはお水や炭酸など自分の好みのもので割って飲みますが、さっぱりとして口当たりも良く、何より安上がりです。簡単に作れるので是非お試しください。
≪材料≫ 
梅  1キログラム 
砂糖 500グラム (お好みで増やしてもOK)
≪作り方≫ 
①梅を洗います (ヘタを取らなくても大丈夫)
②炊飯器に梅を入れます。
③砂糖を入れます。
④保温のスイッチを入れます (この状態で一晩置きます)
 たったこれだけで美味しい梅ジュースが完成。炊飯器を開けると梅ジュースが出来ています。この夏は、簡単梅ジュースで暑い夏を乗り切ってみませんか。(エバ)

第495号 総理補佐官退任