消費税引き上げ凍結どころか引き下げへ

2016年3月1日 (火) ─

 予算委員もNC(Next Cabinet)大臣も離れて、選挙対策実務に専念せよとの代表の命を受け、現在、総合選対本部副事務総長という職務が、私の唯一にして最大の党における公職である。

 これは、かつて担っていた選挙対策委員長とは違う立場でもある。党の役職である選対委員長とは、国政選挙以外の選挙対策実務と国政選挙の候補者選定並びに党本部所掌の知事、政令指定市の首長の公認・推薦決定に権限を持つものであって、国政選挙では党は本部を立ち上げ、本部長に代表、事務総長に幹事長、事務局長に選対委員長という当てはめで、選挙対策実務を取り仕切ることになる。

 有り体に言えば、この組織の実務は、まさに事務総長たる幹事長室が司ることになる。

 そして北海道5区の補欠選挙が、最大の課題だったのだが、新たに京都3区も加わった。これら、補選の組み立てが使命でもあるが、参院選挙と衆院選挙も両睨みしながらでもある。

 そんな中、ダブル選の公算が高まってきた。
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20160227/plt1602271000001-n1.htm
 官邸は、参院一人区で野党結集が現実のものとなりつつある中、組織をフル回転させることができるダブル選挙で与党議席を固めるために、衆参ダブルに踏み切ると決断したのではないか。

 一つの要因は、定数削減だった。議長提案に対して、与党が反発して、へんてこりんな案が出てくるゾと発信してきたのだが、案の定与党は何と2020年までの先送りを決めようとしてきた。さすがに、これではもたないと判断した安倍官邸は、予算委員会での野田前総理の「約束」を問う質問の前に、田村前厚労大臣に質問させて総理自らが「10減」を約束する、泥縄をやってのけた。

 さすがに、この泥縄方式で、与野党協議がすんなりいくわけもなく、10減法案の成立は会期末まで時間がかかると予想され、予算成立と同時の参院選前解散は、消えた。

 そして、もう一つが参院選公示期間の延長検討。

 7月10日投開票となると公示日は6月23日。これが沖縄の慰霊の日と重なるため公示日の前倒し検討を始めたと報じられているが、普通に考えれば、投開票日を7月17日、24日にずらせば良いのだが、それをせずに公示期間を延長するまでして7月10日にこだわる理由は何か。会期末の6月1日解散で可能なダブル選を想定していると言わざるを得ない。このように、定数削減と公示期間延長という二つの要素で、ダブル選は相当可能性が高まったとみる。

 また、争点設定もそうなると、現今の景気回復への足踏み状況から、「消費税」となることはほぼ間違いないだろう。

 消費税の再凍結。

 そして、さらに、引き下げへ。

 10%引き上げは、凍結。これは当然やってくるだろう。そしてさらに、現行8%から特例2年間の5%への引き下げ措置。14年に上げた3%はやはり消費に大きなインパクトを与えてしまった。正直少し早まったといえる。従って、景気回復のために2年間の特例措置で5%へ引き下げる。というものだ。

 財政当局や財政健全化路線で洗脳されてしまっている輩は、猛然と反論するだろうが、政策オプションがさりとてない状況では十分考えられる政策だ。

 うかうかしてられない。

 ダブル選挙は、憲法でも何でもなく、いきなり、消費税をどうするかという景気対策ど真ん中路線を、争点化される。

 のんきに構えている場合ではない。

 いち早く、民主党が、凍結のみならず引き下げまで検討、言及すべきだ。

消費税引き上げ凍結どころか引き下げへ