第1155号 「政治とカネ」に終止符を打つ!
28日、総選挙後初の本格論戦となる臨時国会が開会しました。
今回の国会の焦点は、なんといっても政治資金規正法の改正です。自公が過半数を切り、与野党勢力が拮抗する中で、長年くすぶっている「政治とカネ」の問題に決着をつけるためにも、決して中途半端な議論で済ませてはなりません。
◆政策活動費廃止へ
政治とカネの問題は制度が複雑怪奇ですが、解決すべき課題は大きく分けて、「政治家が何に使ったか分からないカネをなくす」ことと、「特定の企業団体と政治家の癒着及び不正蓄財を防ぐ」ことにあります。
このうち、政党から政治家個人に支出される「政策活動費」は、政治家側には使途公開義務はなく、裏金の温床とも言われてきました。選挙前の通常国会では、政策活動費について、領収書を10年後に公開することを盛り込んだ改正が成立しましたが、もちろんこのような無責任な改正で不正が防げるはずもなく、岸田政権は猛烈な批判を受けました。
今回、国民の声を受けた与野党勢力の変化により、自民党を含めてすべての党が政策活動費の廃止の方向で一致していると報じられています。
ただ、自民党との交渉にあたった立憲民主党議員によると、自民党は政策活動費について「公表に工夫を要するという発言だった。完全な廃止ではないと思ったので、政策活動費もしっかり最後まで議論をしていく状況だ」とのことで、本当に全面廃止に追い込めるかは予断を許しません。ここは、決して妥協は出来ないところです。
◆企業団体献金は自民党の命綱
もう1つの改革の柱である、企業団体献金の扱いについては党によって対応が分かれています。
私たち立憲民主党は、企業団体による政治活動に関する寄附又は政治資金パーティーの対価の支払の禁止などを内容とする、企業団体献金の禁止を主張しています。
一方で自民党は、企業団体献金について「自民党内で「やめろ」と言う人は一人もいない(党幹部)」状況で、岸田前総理も、企業団体献金の禁止に応じるべきではないとの考えを石破総理に伝えるなど、党として禁止を主張するつもりは全くないようです。
自民党にとって大企業や巨大団体から供給される「軍資金」こそが力の根源であり、その見返りに特定の業界への補助金や優遇税制を通じて既得権構造を
維持しているのですから、ここは譲れないところなのでしょう。
野党内の主張も微妙に違っており、例えば国民民主党は企業団体献金禁止の野党間協議に参加せず、姿勢が明確ではありません。
◆本気の政治改革
党により事情が異なるのでしょうが、一つ確実なのは、巨額の企業団体献金は政治のあり方を歪めてきた原因だということです。
国民一人ひとりの声よりも、資金力があり、既得権を持った大企業、大団体の声を重視することが、あらゆる改革を阻み、そのツケは国民生活の窮乏へと跳ね返ってきたのです。
企業団体献金を禁止することが最大の政治改革であり、今回議席を伸ばしていただいた立憲民主党の公約の一丁目一番地であると考えています。
自民党からは、献金額の上限を引き下げる案で妥協を模索する動きも見られますが、われわれとしては安易な妥協ではなく、本気の政治改革の姿勢を毅然と示さなければなりません。
私は政治改革特別委員会の委員として、臨時国会で政治改革議論の先頭に立つことになります。世論の声による後押しを受けて、本気の議論に臨みます。
スタッフ日記「母との珍道中」
先日母と京都に行ってきました。2人だけで出かけるのは、ずいぶん久しぶり。いつも人についていくタイプの2人です。
母は時間にキッチリしていて、約束の時間通りに行動するタイプ。そのうえ携帯を持っていないので、待ち合わせの時間に遅れるわけにはいきません。当日は、なんとか無事に合流できました。
母は4年ほど前に圧迫骨折をして、順調に治ってきてはいるものの、あまり出かけなくなってしまいました。そんなこともあり、久しぶりの外出だというので、無理をしないように時間に余裕をもって出かけました。
しかし、乗る電車を確認してホームで待っていると、そんな心配はよそに電車が着くとスタスタ歩き出し、さっさと空いている席に座ります。そして私にも「あなたも座らせてもらいなさい」と隣の空
いている席を指さします。「私はいいよ」と答えても、隣の人は気を遣って席をあけてくれていますし、恥ずかしい気持ちで、頭を下げて座らせてもらいました。
今回の目的は展覧会でしたが、穏やかなお天気で気持ちよく、ゆっくり話をしながら周辺の散策もしてまわりました。携帯の万歩計をみると9000歩余り歩いていました。
さすがに疲れたのではと心配しましたが、少し遅い昼食に入ったお店で、グラタンをペロっと平らげ、満足そうにコーヒーを飲んでいる姿を見て、笑ってしまいました。帰りの電車でもしっかり座っていました。
大きなハプニングもなく、元気な母の姿をみられてホッとしました。たまには少しスローなペースですごすのもいいですね。来年も来られたらいいな。 (まあちゃん)