第1162号 予算のムダをなくす

2025年1月25日 (土) ─

 

24日、第217回通常国会が招集されました。物価高対策に加え、昨年末の臨時国会ではうやむやになった企業・団体献金の禁止、選択的夫婦別姓制度の導入、103万円の壁の見直しなど様々な政策課題がありますが、まずは、来年度の予算案審議が与野党攻防の焦点となります。

国民生活を守り、向上させるためには減税を含む大胆な財政措置が必要です。しかし同時に、長年積み重ねられてきた無駄を放置してはなりません。今こそ、与野党逆転の衆院における「熟議と公開」の予算審議で「本気の歳出改革」を実現する必要があります。

 

◆例外のはずの予備費が拡大

予算は本来、具体的な支出項目を明確にした上で国会で審議されるべきものです。しかし、憲法で例外的に認められた「予備費」が膨らみすぎている現状があります。

コロナ禍以前の予備費は3000~5000億円程度でしたが、コロナ対策で一時的に5兆円程度に膨らみました。これは確かにやむを得ない措置と言えましたが、コロナ禍が終わった、来年度予算案でも1兆円が提示されています。確かに災害等への備えは重要ですが、その場合は補正予算を編成し対応すべきです。当初から過度な予備費を設けることは、憲法上の例外措置を逸脱しており、削減しなければなりません。

 

基金のムダ積み8兆円?

予算が膨らむ原因の一つに基金への支出があります。基金は、研究開発等、中長期的な課題に対応するために資金をプールし、複数年度にわたって支出する制度ですが、事業の成果目標や終了時期が不明確なものが多く、一度始めた事業に延々と資金が支出される傾向にあり、無駄の温床になっているとの指摘がありました。

政府は2023年に、基金に計上する予算は費用の3年分をめどとし、追加する場合は事業の成果を確認・検証するとのルールを設けましたが、それでも実態は改善されていません。立民党の調査によると、109の基金で約7.8兆円もの過剰な積み上げが発生していると指摘されています。

基金の運用を見直し・必要性の精査など、大胆なメスを入れることが必要です。

 

◆本気の歳出改革

租税特別措置も歳出改革の重要な項目です。例えば、いわゆる「賃上げ税制」と呼ばれる教育訓練費を上乗せした企業の法人税を控除する制度では税控除額が教育訓練費を超えるケースが多発しています。

会計検査院の報告によれば、対象企業の8割にあたる9812社が過剰な税控除を受けており、その総額は214億円に上ります。

これは制度の欠陥により、過度な利益を上げる企業が続出しているということです。国民には消費税や社会保険料の増加、また、ガソリン税によって負担が大きくのしかかっているにもかかわらず、このようなザル税制によって特定の企業が利益を得る構造は、不公平であり即刻是正すべきです。

立民党では、若手議員を中心に、事業のムダをあらためて徹底的に洗い直すチームを結成しました。いま一度、増税の前にムダを削減するという基本に立ち返った「本気の歳出改革」を進めます。

 

 

スタッフ日記「サッカーっておもしろいよね!」

はじめまして!10月から国会事務所でインターンをしている慶応義塾大学1年の学生です。始めたばかりで力不足なことが多いですが、なんとかまだ続いています。今日は僕の好きなサッカーチームであるイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドの話をしたいと思います。

昔のユナイテッドはデビット・ベッカムやウェイン・ルーニーといったスター選手が在籍していて、リーグ戦首位争いをするほどトップレベルのチームでした。

しかし、ここ10年は監督交代が続き、ファンが満足する結果を出せていません。今シーズンも成績が低迷し監督交代、一時はリーグ戦でも残留争いするのではないかと心配されるほどです。

ですが、今シーズン途中から就任した若い新監督(ルベン・アモリム)は揺るがないサッカー哲学があり、宿敵にも競り勝つなど復活の兆しを見せ始めています。

彼の戦術は難易度が高く選手はまだ適応できていません。それでも、しっかりとした戦術・勝利への情熱のある新監督に僕はとても期待しています。来シーズンは世界中のユナイテッドファンを魅了させる「赤い悪魔」の勝利を楽しみにしています。

ユナイテッドが所属するプレミアリーグは日本代表で活躍する三笘薫選手(ブライトン所属)や菅原由勢選手(サウサンプトン所属)がいるので、皆さんもぜひ観戦してみてください。エキサイティングで熱い試合が見られますよ。そしてよければ、サッカーを一緒に応援しましょう! (逃げ恥)

第1162号 予算のムダをなくす