鹿せんべい飛ばし

2006年3月23日 (木) ─

 昨年に続いて、鹿せんべい飛ばし大会のイベントに参加。

 若草山のふもとで、フリスビーのごとく山頂側から鹿せんべいを投げてその飛距離を競う大会。

 前日までの雨も上がり、少々肌寒い朝ではあったが何とかイベントができる状況になったのは何よりである。

 選手登録の一番乗りの方は、埼玉から来られたそうだ。昨年に続いて連続出場だそうである。このように親しまれるイベントとなったのはうれしいことである。

 来賓として紹介を受けた後、試投をさせてもらう。普通の鹿せんべいよりも大振りのそれこそフリスビー大のものを投げる。ふもとからの向かい風ではまったくダメだが、吹き降ろしの瞬間を狙えば、相当の飛距離も出そうだ。

 果たして一投は、最低認定ラインの20mを超えた程度であった。

 残念!

 昨年までは、こうした試投はなく、かわりに鹿を寄せ集めてせんべいを食べさせるという企画だったのだが、どうも人の集まりを警戒してあまり鹿が集まらなかったので変更したようだ。

 奈良公園の鹿は、1200余頭。これらの鹿たちは人に慣れてはいるけれども、逆に人の食べるものなどを観光客に与えられたりして生態に異変をきたしているとも言われている。

 奈良公園は、鹿の糞とルリセンチコガネなどのフンコロガシと芝草などの自然界のサイクルによってその環境が維持されている。

 これらの生態系をしっかりと守ることも、奈良の歴史資産の保護のひとつにもつながるのである。

 鹿せんべい飛ばし大会を通じて、奈良の自然と鹿を、観光に訪れた皆さんにも愛し、守っていただく想いを持っていただけたらと願う。

 慣れ親しんだ鹿なので何とも思わないのだが、やはり小さな子どもたちは怖いようである。鹿せんべいをもらいに来た鹿に驚いて、ギャーギャー泣いている子どもた。

 そういえば昔、奈良公園で三女が、「ありちゃん、バンビきらい!」と泣いてたっけ。

鹿せんべい飛ばし