耐震強度偽装問題

2005年11月26日 (土) ─

 急遽、国土交通部門で「耐震強度捏造問題検証チーム」の現地視察に参加する。

 国土交通部門では、緊急の理事懇が開かれ今まさに世間を騒がせている「構造設計計算書」における強度捏造問題について、閉会中審査を決定した。

 国会は来週の火曜日、水曜日に現地視察、参考人招致、5時間の一般質疑が決定した。

 総合政策企画会議の席上、松本政調会長より本日の現場視察に参加するよう指示を受けた。

 今、もっとも話題の中心となっているこの構造強度の偽装は、まず実態把握が最重要である。

 もともと、規制改革の一環として平成11年、建築基準法改正によって民間の第三者機関による検査が可能となった。そのときに新規に参入してきたのが、現在大手三社と呼ばれるイーアールアイ、日本構造設計、イーホームズである。

 今回、姉歯一級建築士の告白により構造計算書の偽造が明らかになり、検査機関であるイーホームズが国交省に事の重大さを報告したのが始まりだ。しかし、この建築確認申請における審査について、民間機関の導入については、やはり「早い」というのが何より売りだったようである。

 そして、今回の出来事の中でしっかりと確認していかねばならないのは、「建築士が悪かった」、「検査機関が悪かった」といった単純な構図なのかどうかということである。むしろ、高層建築物の構造強度という人命にかかわる問題の検査体制の確立は、国を挙げて取り組むことが必要だったのではないかということが、論じられていくべきではないか。

 視察に同行いただいた国交省の国土技術政策総合研究所部長から、説明の中で保有水平耐力、有効応力、長期、短期等、懐かしい構造力学の言葉が飛び交う。

 えーっと、構造力学は「優」だったか?、と一瞬学生時代のことを思い出した。

 うーん、やっぱり「可能性」の「可」だったような気がする!。

耐震強度偽装問題