第二の塩ジイ

2006年10月27日 (金) ─

 久しぶりの質疑となる。

 今国会の予算委員会は出番がなかったのだが、財金委での大臣所信等に関する一般質疑45分。
 
 前回は、6月8日の決算行政監視委員会質疑以来だから4ヶ月半ぶりだ。

 なんとなく、勘が戻っているのか正直不安だったが、やはり質疑に立つのは楽しいしやりがいがある。

 今国会での出番は、普通に考えれば財金委だけだと思うが、例のグレーゾーン金利問題の貸金業法の改正案を与党は民主党に合わせてきた。そうなると、財金委では対立法案はほとんどなくなる可能性が高い。

 一般質疑で、財務金融当局の考え方などを明らかにしていきながら来年常会の予算委に備えることが自らのもっとも大事な仕事だ。

 しかし、尾身大臣の答弁はまったくの官僚作文の棒読み。正直、ガッカリした。

 いつも予算委員会では、委員席で強烈な「不規則発言(ヤジ)」を繰り返していたのに、大臣答弁では自身の言葉ではまったく語られない。

 大臣所信における、経済財政運営の基本方針について小泉政権の継承を確認したうえで、しかしながら景気の局面は大きく違うことを指摘。

 戦後最長の「いざなぎ景気」に並んだ、今次の景気拡大局面で行う安倍政権の経済財政運営は、景気の底であった小泉政権下のそれとは明らかに違いが生まれるはずである。しかし、大臣の発言は、まったくそのことには触れないまま、再チャレンジや地域活性化などの新たな方針を打ち出しているという答弁のみ。ウーン、そんなんでイイんかぁ?。

 経済成長と財政再建というともすれば二律背反となる命題を抱えて、具体の経済財政運営を示していかねばならないのが大臣の役割である。

 だめだなぁ、これでは。安倍政権が、内政に課題を抱えるといわれるゆえんだ。

 尾身大臣は「第二の塩ジイ」と呼ばれることにまんざらでもないとのことだが、塩ジイほど「とぼけた味」を出されてるわけでもないと思う。どうか、正面から答弁して欲しい。

第二の塩ジイ