決戦場

2009年4月11日 (土) ─

 補正予算審議の月内開始が報道されている。

 15兆円規模の政府の追加経済対策は、子ども手当てなど民主党の政策を取り込んだものとなっている。

 高速道路の割引施策も、民主党が唱える無料化政策の実効性を思い知ったがあまりに実施している「3割引」政策だし、エコカー補助や太陽光発電補助などかぶるものが多い。

 誰も思いつかないようなアッと言うような政策が簡単に浮かんでくるわけはなく、似てしまうのは無理ないが、いつも言ってるように「似て非なるもの」だということをしっかりと指摘していくしかない。

 民主党の経済対策も、「家計中心」、「無駄遣い排除による財源確保」、「恒久的」の三点が政府案と違うところだとの訴えは悪くはないが、肝心なところが欠けている。財政政策と金融政策の総動員、ポリシーミクスの観点。

 政府の国債発行を批判するのは、野党の立場を考えればまぁギリギリ了とするとしても、だからと言って一切の財政政策・金融政策に触れない経済対策ってのは実体経済を触っている人たちから見れば何とも「頼りなさげ」に映る。

 政府紙幣発行について例の一件で一気に沈静化しているだろうから、今こそ日銀による国債の大胆購入を進める政策を民主党は打ち出すべき。岩田規久男学習院大学教授が3月24日付け日本経済新聞経済教室の欄で非常にわかりやすく解説されている。

 麻生総理は上機嫌のようだが日本記者クラブでの会見の様子を受け「調子に乗ってる」との感想を何人もの記者さんから耳にした。

 こっちがへこんで、向こうが上って、そして調子に乗ったら・・・、となるかどうかは補正予算審議しだい。朝日新聞によると、民主党は補正予算審議を「決戦場」と位置づけるらしい。

 月曜日から、臨戦態勢に入る。

決戦場