政治家の子ども

2006年3月8日 (水) ─

 子どもの問題というのは、親にとってホントに頭が痛い。親自身が代わってやれるものではないし、わが事以上に心配になる。がんばれ!、と祈るしかない。

 ヒロコから、「お父さん、聞いてあげてよ。母親じゃもう、無理だわ。」と、息子のことを聞く。

 そういえば、初当選以来、息子と話した時間なんてどれほどだろう。ほとんど家にいない状況でのこの二年間。背丈は10センチ以上も伸びていることはわかっても、心の中の成長については、何も見えてなかったのかもしれない。

 「母親では無理」、かぁ...。

 そういえば、お袋が同じことを親父に話してたことあったな。高校ぐらいのときだったろうか。

 「思い切って学校休ませて、東京連れておいで。」とヒロコに告げる。

 5年生の息子は、声変わりもしていないしまだまだ子どもだと感じる。でも、周囲の環境は変化し、彼にさまざまなことがおきているのかもしれない。

 丸一日、一緒にいてやろうと決意する。

 二人で風呂に入る。父が政治家であることにひとつの要因があった。

 決して口にしたくないとの、一途な想いがあるようだった。
 
 母親も心配するから言いたくない。

 「そうか、わかった。でもお前がまぶちすみおの息子であることは一生消せないからね。逃げずに向き合うしかないよ。」

 「ウン」と黙ってうなずく。

 唇が震えている。「泣くなよ!」と言うと、バシャバシャッと顔を洗っている。「よっしゃ、顔についてんのはお湯だな!。」と頭をさする。

 湯船に浮かぶ坊主頭が、愛おしい。

政治家の子ども