年末の野党政局

2017年12月23日 (土) ─

 野党が年末に向けて、水面下も含めて動きだしている。

 当たり前だが、バラバラの野党では、政権交代など起きえない。その当たり前のことが、できずに、先の総選挙の結果、民進党が無所属会派も含めて四分裂。特別国会は、野党バラバラのまま閉じてしまったが、さすがに次期通常国会はこれではマズイと考えるのは当然のことだ。

 そして、立憲民主党が、年内の県連組織立ち上げと地方議員の囲い込みを図りだした。これは、参院選に先立っての統一地方選を考えての行動だろう。このような事態に対して、希望と民進が、少々前に、日刊ゲンダイでもコメントしたように、「待ち受け画面」でいたら、終しまいだ。自ら起動する、アプリを立ち上げなければならない。

 そこで行われているのが、統一会派を模索しての両党の動き。しかし、そうは、簡単にことは運ばない。9月28日の両院議員総会以来の、複雑な感情が入り交じる。政治とは人が介在し、人と人とが、擦れ合う世界。当たり前のように、「感情」が支配する。これを、政治は「大局に立って」行うべき、と言うのは、正論だが現実的ではない。14年間、永田町に居て、まさに、この、感情の擦れ、ぶつかり合いこそ、「残念ながら」とカギ括弧をつけるが、政治の本質なのだ。

 従って、希望の党と民進党の統一会派による連携・合流も容易ではない。いや、今日、現在においては、両党個々の立場の方々の発言を目にする限り、「こりゃ、なりっこないだろ!」と、思うのも無理からぬところ。

 しかし、だ。それでも、最後は大局に立つ以外になく、野党の連携は避けては通れない(…と、思っている)。

 このことは、野に下り、さらに浪々の身となれば、当たり前のことと思えるのだが、現職で永田町の渦の中にいると、そうはいかないのも、理解する。今は、時間があり、様々な方とお会いして意見を聞くことができるので、拝聴していると、「そのような状況だからすぐには無理だ、ある程度時間が必要だ」、とのお話も多数いただく。

 もちろん、いわゆる、「まだ、日が高い」状況なのはわかる。しかし、政治の世界では、それをわかりながらも、日が高かろうが、擦れながらもがき苦しみながら前に進めようとするプロセスが必要だ。
訳知り顔に、「まだ、まだ」という前に、それでも、今このときに、まとめるための汗かきを、現場の議員の皆さんに取り組んでいただきたいと強く望む。

 もちろん、私も、ノンバッジで、できることを模索し、実行していく。

 21日、希望の党では、環境が整った者、からの公認が発表された。しかし、これをもって、立憲民主党との覇権争いが始まったとみるのは早計だ。むしろ、まだ、現時点では容易ではない、分裂してしまった野党の再結集の第一歩が始まったとみるべきだ。

 私は、心静かに、自らを見つめ直す場所に立ち、変革に向けての闘志を燃やす。

年末の野党政局