年度末に向かう小沢戦略

2008年3月26日 (水) ─

 日銀総裁人事に続いて、暫定税率が年度末でタイムアウトとなりそうだ。その他の「日切れ」ものもあり「ねじれ国会」をフルに活用した小沢戦略も正念場を迎えることになる。

 福田総理も、会見では焦りを隠せない。指導力のなさを露呈するという意味では、いっそうの内閣支持率低下も免れないだろう。一方、小沢戦略は与党を窮地に追い込むという一点では見事に的を射ているが、国民支持は浮上よりもむしろ低下傾向だ。

 週末の地元活動でも、道路特定財源の一般財源化などは支持をいただけるが日銀総裁人事や暫定税率廃止については「民主党がゴネている」との見立てでいる有権者は少なくない。

 日銀の同意人事でも副総裁は賛成で、すべて不同意などと言っていない。民主党が「なんでも反対する」など全くの見当違いの言いがかりだが、こちら側の説明とアピールが足りないのは認めざるを得ないところ。もうちょっと、党全体で発信が必要だ。

 僕自身は、道路特定財源問題については独自案を用意し予算委員会の最終盤の道路問題集中審議で福田総理にぶつけるつもりでいた。審議が中断したためにその機会を失ってはしまったが、案そのものの骨子は整っている。一部に開陳したところ「必殺!まぶちスペシャル」と評してもらったが、もう少し時間を見てタイミングを計って世に問おうと思っている。

 今はむしろ、この状況をよく見極めてみたい。

 決して、座して見過ごすつもりではないが人の思惑というものがどのように動いていくのかをしっかり見極めなければならないと思う。自民・民主両党の執行部は?、マスコミは?、そして有権者は?、とそれぞれの言動や想いを量りながら具体を提示できる意味のある動きをせねばならない。慎重かつ大胆に動かねばならない。

 しかし正直ここまで強行に突き進むリーダーというのを民主党の中で経験したことがない(ビジネス時代には結構あったけど...)だけに、この先の戦略の行方には非常に興味がある。

 小沢代表には、鳩山、菅、岡田、前原の前代表たちにはない凄みを感じるが、世論の動きと政界における反応、それらを小沢戦略はどう捉えているのかが問われるところだ。

 傍観者ではなくかつ党の方針にも合致しながら、国民の意思あるところに結果を導くというのは並大抵のことではないと思うが、僕なりの立場でできる限りのことはやってみる。

年度末に向かう小沢戦略