奈良市長選

2005年7月20日 (水) ─

 奈良市長選の独自候補者の擁立が見送られた結果、市長選の取り組み如何が問われているところであった。

 新人候補に対して自民、公明の与党各党が先週それぞれ「推薦」決定を行なった。

 そして、共産党はそれらの状況を踏まえて「応援」なる態度を決定した。

 過去の選挙史上(?)において、いわゆる公党がとってきた態度は「公認」、「推薦」、「支持」、「自主投票」の四つ。

 これ以外は、マスコミ的には、「自主投票」も「応援」も「支援」も何ら変わらないものとなる。ま、公党が違いを示そうとする時に使う方便ではアリで、それはそれなりに説明が必要になる。

 そういえば、二年前の埼玉県知事選の上田清司候補に対して、民主党の「友情支援」なるものがあったな。

 今回、新人候補に対しては「推薦」はできない。「支持」が妥当との判断だ。

 われわれは、あくまで岩城県会議員の本人の意向も含めて擁立を全力で図ってきた。

 不信任案提出の意図を持った32名の市会議員の懇談会でも、あくまで岩城候補の擁立を図ってきた。もちろん、統一候補としてである。

 しかし、残念ながら与党を含めてはその意思統一は図られなかったし、一方で他党によって今回の新人候補の擁立が動いたのも事実である。

 公党として、自らの意志を通せなかったのは残念であるが、だからといって逆に振れるわけにはいかない。

 その意味で、ギリギリのところで与党と横並びをしないという決断をした。

 自主投票という、選択肢もなくはなかった。しかし、市会議員たちは、市長の不信任に賛成票を投じている。ここで、自主投票などという態度は、現職市長を支持すると受け取られかねない。

 民主党は、あくまでも現職市長に対してもハッキリとノーを突きつけてきたのである。このことを正確にお伝えするためにも、「自主投票はない」のであった。

 もちろん、民主党候補者による主戦論は広く支持者の皆さんにあることは十分わかっているが、候補が下りた以上やむなしでもある。

 市議会議員の選挙も控え、われわれとしては、一つの筋を通したつもりである。

 後は、市民の審判を仰ぐだけ。

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