優しい(?)質疑

2006年3月15日 (水) ─

 国交委での一般質疑。札幌での新たな偽装発覚と、その後の行政庁の対応ならびに国交省の現状把握の状況について質した。

 隠蔽とまでは言わないが、どうしても役所からの報告というのは遅れがちになる。先月の熊本の非姉歯物件でもそうだった。しかし、これを地方自治体の責に問うのは厳しすぎる。要は、偽装の事実の確認や強度判定の方法などがあまりにもあいまいすぎるという現実があるのだ。

 政府は、既存のマンション等の建物の耐震強度についてサンプル調査を年度内に400件行うとしているが、果たしてこれで十分だろうか。新耐震基準以降のマンションだけでも全国で、1100万戸にものぼる。これだけの建物の住民が不安に陥っている状況で、今もって「特定行政庁や、民間でも自主的に調査を行っている」などの呑気な答弁は許されるものではない。

 民間での調査の要請は、国交省からは口頭でしか行われておらず、文書での依頼は3月3日になってやっとである。

 「対応が遅きに失してはいないか!?」、の問いには、「受け止めたい」との答弁だが、ホント、やる気あんのー!?。

 もう既存マンション以外では、買い控えすら起きているというのに、所管の責任感が希薄すぎる。

 また、建築基準法施行令上認められている耐震強度の計算方法にも複数の方法があり、その方法によっては耐震強度はさまざまな数値になる。耐震補修や、解体・建替えの基準値が異なってしまうのは大いに問題だ。こうしたこと含めて大臣に質していった。

 今回の質疑は追い詰める質疑、いわゆる追求ではない。

 むしろ、大臣の答弁をしっかりとって今後の政府の施策を導く目的の質疑としたいと思っているため、大臣には優しく(?)接したつもりだったが、まぁ、だいぶましだったが、それでも相変わらずかみ合わない答弁が繰り返されるのには、チョットなぁ...。

優しい(?)質疑