まだ現状維持

2008年11月21日 (金) ─

 エコノミストや識者の皆さんとの話の中で、12月19日が日銀利下げのタイムリミットであると一致する。

 今日の日銀政策決定会合で現状維持が確認された。すでにFRBの新たな利下げと量的緩和へのカウントダウンが始まった中、外堀は埋まっていくにもかかわらず。

 来週には白川総裁の経済講演(東京)があるがあえて触れないのか。そして11月28日(金)にはアメリカでは感謝祭の翌日、すなわちクリスマス商戦の初日がくる。通称ブラックフライデー、小売業の年間売上高の約2~4割を占めるクリスマス商戦の出来栄えは、経済状況を如実に示すものになる。おそらく、壊滅的な状況となるのではないだろうか。

 さらに12月3日にはアメリカの地区連銀景況報告(通称ベージュブック)が出され、翌日にはECB(欧州中央銀行)定例理事会、その翌日には米国雇用統計が発表される。16日のアメリカ金融政策を決定する最高意思決定機関であるFOMCの直前に出される12月調査の日銀短観で相当厳しい状況が明らかとなると、もはや外堀だけでなく内堀も埋まることになる。

 12月18~19日の金融政策決定会合では利下げは避けられないだろう。しかし、それでもどうせ15ベーシスくらいに収めるんだろうか。やるならゼロだろ、ゼロ。

 世界的なリフレ競争の中で、完全に立ち遅れる可能性さえある現時点での金融政策に強い危機感を募らせる。

 麻生総理が何も言わない今の時期に、民主党は金融政策を発信すべきだ。

 年が明けてからでは遅いぞ

まだ現状維持