「不作為」による新たな逮捕者

2006年5月18日 (木) ─

 ヒューザーの小嶋容疑者が詐欺容疑で逮捕された。加えて、逮捕拘留中の木村建設の木村社長らも新たに詐欺容疑で再逮捕となった。

 事態は、新たな局面へと動く。先週末、サンホテル奈良のオーナーから会いたいと言われ、お話を聞く機会を得た。全国の同様の偽装にあったホテルのオーナーたちも何の解決もないまま苦しんでおられる。

 木村建設の詐欺容疑逮捕も、ホテルルート解明につながる可能性もありようやく全容が明らかになるかもしれない。

 とにかく、今もって全国から耐震強度の問題のみならず欠陥住宅や手抜き工事、建設業者による瑕疵担保責任の不履行など、業界全体の問題となる事象の陳情が殺到している。

 やはり、建設業界全体を根っこから見直す大きな機運につなげていかねば、問題の解決には程遠い気がする。

 朝から、TBSやテレ朝やMBSの番組に出演するが、こうした大きな話よりも事件の展開がどうしても中心になる。

 事件については、事態を見守っていくとしかコメントしようがないのだが、求められているのは違うコメント。むずかしいなぁ...。

 それでも、今回の小嶋容疑者の逮捕容疑が「詐欺」ということで、「不作為による詐取」ということが焦点となり、自分としてももうひとつの大事な論点である、「制度の欠陥」を放置してきた国の責任、すなわち「不作為の責任」をあわせて訴えるよい機会となった。

 先週の質疑時にも北側大臣は認めなかったが「新社会システム研究会報告書」に記載されている、「制度の破綻」の認識があった以上、今日までの放置は不作為と指摘されても仕方ないのではないか。

 なかなかに、「不作為」はキーワードのようだ。

「不作為」による新たな逮捕者