「滋賀ショック」という必然


13日、滋賀県知事選の投開票が行われ、前民主党衆議院議員の三日月大造氏が大接戦の末に、自民推薦候補を破り当選を果たした。

初当選同期として、4期生の有志が最初に応援の名乗りを上げ政党推薦を受けないという三日月氏の「心意気やよし!」とばかりに、多くの同僚や仲間が集った。
そして何よりも、滋賀を想う多くの滋賀県民の皆さんの力が一つになった結果だ。
心から祝福するとともに、チカラを貸していだたい皆様に感謝申し上げる。

一方、安泰とみていた与党には激震が走ったとマスコミは報じる。安倍政権を揺るがす、「滋賀ショック」だと。

与党にとってはショックだったかもしれないが、勝利は偶然で得られるものではなく、そこには必然があった。
では、どのような必然があったのか。

◆勝因は何か
 当初、劣勢と言われた選挙戦で、三日月氏の勝因はどこにあったのか。
それは、次の三点だ。

 まず第一に、嘉田由紀子滋賀県知事の後継者という構図、そして「チームしが」という団体を組織し、草の根型の選挙を展開できたこと。事前の調査で、8年間の嘉田県政についての県民の評価は、「評価する」が「評価できない」の倍となるなど、一定の評価を得ていた。三日月氏は、嘉田県政で、特に評価の高かった、「もったいない」財政再建路線や、草の根環境自治を引き継ぎ、嘉田県政の継続を求める民意の受け皿となることに全力を尽くした。
 また、自民推薦候補が元官僚ということもあり、「草の根選挙」対「組織型選挙」、「草の根自治」対「中央集権・言いなり自治」という、はっきりとした構図をつくり、有権者に選択肢を提示できたことも功を奏した。

 第二に、自民党の強引な政権運営に対する不安の受け皿となったこと。
7月1日の集団的自衛権についての閣議決定が、有権者の投票行動に与えた影響は大きい。
昨年末の特定秘密保護法の強行採決や首相靖国参拝、そして、通常国会会期末に出た石原環境大臣の「金目」発言、自民都議・国会議員によるセクハラやじ問題等々、これまで積み重なってきた強引・傲慢な政権運営や右傾化に対する漠然とした不安感が、閣議決定を機に、一気に噴き出した。
こうした国民の漠然とした不安や不満、憤りということについては、既に鹿児島2区補選で実感していたところでもあり、それに向けたメッセージの発信により2区補選では鹿児島市、南九州市、指宿市の九州本土では完勝の結果を得ていた。

 第三に、三日月氏の「チャレンジング・リーダー」としてのメッセージ発信である。
選挙告示日前、意識調査を行いマーケティング手法に基づいた分析を行ったところ、三日月氏は、新人(チャレンジャー=攻め)であるにも関わらず、嘉田知事の後継候補としてリーダー(=守り)としてのポジションを得ていることが明らかになった。

本来、「攻め」と「守り」は両立しない。
しかし、ビジネスの世界では、トヨタが業界に先駆けてハイブリッド車を発売したように、業界のリーダーが、革新を行ってチャンレンジャーとしての地位を兼ね、「チャレンジング・リーダー」となった時には、圧倒的な強さを発揮するという現象が起きる。今回、三日月氏は、嘉田県政の評価されている面を引き継ぎつつ、足りなかった部分、すなわち、中小企業支援をはじめとした地域経済の活性化、雇用、子育て支援策等を訴え、「チャレンジング・リーダー」としてのメッセージ発信を行った。

◆今回の選挙で得たもの
 今回、僕自身は三日月氏の衆院当選同期の有志として、また、民主党選挙対策委員長として、5月の事務所開きから投票日までの51日間のうち、26日間、滋賀にはりつき、また、馬淵事務所スタッフはもちろん、民主党秘書団、支部長、議員をはじめ、のべ844名を滋賀に投入して、まさに総力戦で臨んだ。

 滋賀に入ってもらった方々には、とにかく歩いて有権者と言葉を交わし、逐次その報告をあげてもらった。戦略が機能したのも、有権者の生の声つまり現場の声をリアルタイムに反映できたからだ。

 今回の選挙戦を通じて、歩いて生の声を聴くことの大切さ、そして、政権に対する不安の受け皿を求める民意が、確かに存在することを改めて確認することができた。もちろん、チームしがによる三日月選挙の勝利ではあって民主党の勝利ではないが、巨大与党に対しての戦い方を示唆する非常に大きな意味を持つ勝利だった。

 今後は、国政においても、有権者の不安を受け止める受け皿づくりが求められる。生活者目線に立つ政策を掲げた「チームしが」と親和性の高い我々民主党が先頭に立ち、その受け皿づくりを進めていく。

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